総括安全衛生管理者とは事業所における安全衛生管理組織の最高責任者
として、
1.労働者の危害を防止するための措置
2.労働者に対する安全衛生教育の実施
3.健康診断等の健康の保持増進のための措置
4.労働災害の原因調査・再発防止対策等についての業務を統括管理させ
るとともに、安全管理者、衛生管理者等を指揮させるために、一定規模
以上の事業場ごとに、その事業の実施を統括管理する権限を有している
者(工場長、支店長、支配人など)を総括安全衛生管理者に選任する必要
があります。
◆総括安全衛生管理者を選任すべき事業場
総括安全衛生管理者を選任すべき事業所の業種と規模は下記のとおりです。
業 種 |
常時使用
労働者数 |
(屋外的産業)
林業、鉱業、建設業、運送業および清掃業 |
100人以上 |
(製造工業的産業)
製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、自動車整備業および機械修理業
(商業等)
各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業 |
300人以上 |
その他の業種 |
1,000人以上 |
算定の対象となる労働者には、日雇労働者や臨時労働者もすべて含みます。
◆総括安全衛生管理者の選任
・総括安全衛生管理者は、選任すべき事由が生じた日から14日以内に選任
する必要があります。
・総括安全衛生管理者を選任したときは、遅滞なく「総括安全衛生管理者・
安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告」を所轄労働基準監督署長に
提出します。
・代理者の選任
総括安全衛生管理者が長期にわたって海外へ出張したり、疾病にかかり
入院する等の理由で、その職務を行うことができないときには、総括安全
衛生管理者に準ずる地位にある者等を代理者として選任し、報告する必要
があります。
◆総括安全衛生管理者の資格
・総括安全衛生管理者は資格や免許は不要です。
・事業場において、その事業の運営を総括管理する者が要件です。
◆総括安全衛生管理者の職務
総括安全衛生管理者は、安全管理者、衛生管理者または救護に関する
技術的事項を管理する者(救護技術管理者)を指揮。
その他に下記の業務を統括管理
・労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
・労働者の安全衛生の為の教育の実施
・健康診断の実施や健康保持増進の為の措置
・労働災害の原因の調査及び再発防止に関すること
・安全衛生に関する方針の表明に関すること
・危険性.有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること
・安全衛生に関する計画の作成、実施、評価、改善に関すること
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