◆労働時間等に関する規定の適用除外(労働基準法第41条)
労働時間、休憩及び休日、年少者及び妊産婦等で定める労働時間、休憩
及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については
適用しない。
1.農業(林業を除く)又は水産・畜産業に掲げる事業に従事する者
2.事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の
事務を取り扱う者
3.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を
受けたもの
◆適用除外対象者
・農業又は水産・畜産業の事業に従事する者
・監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
・監視又は断続的労働に従事する者で、所轄労働基準監督署長の許可を
受けたもの
◆適用除外される規定
法41条該当者については次の規定が適用されない。
・法32条(法定労働時間)
・法33条(非常災害時の時間外・休日労働)
・法34条(休憩)
・法35条(休日)
・法36条(時間外・休日労働)
・法37条中の時間外・休日労働の割増賃金に関する部分
・法60条(年少者の労働時間・休日)
・法66条(妊産婦の労働時間・休日)
・法41条該当者であっても、深夜業・年次有給休暇については適用除外
されません。
◆機密の事務を取り扱う者(昭和22.9.13基発17号)
機密の事務を取り扱う者とは、秘書その他職務が経営者又は監督、若しくは
管理の地位に在る者の活動と一体不可分であって、厳格な労働時間管理
になじまない者であること。
◆宿日直勤務の一般的許可基準(昭和63.3.14基発150号)
宿直勤務1回についての宿直手当(深夜割増賃金を含む。)又は日直勤務
1回についての日直手当の最低額は、原則として、その事業場において宿直
又は日直の勤務に就くことの予定されている同種の労働者に対して支払
われている賃金(労働基準法37条の割増賃金の基礎となる賃金に限られ
る。)の1人1日の平均額の3分の1を下らないこと。また、許可の対象となる
宿直日直の勤務回数については、原則として、宿直勤務については週1回、
日直勤務については月一回を限度とする。
◆判例 レストラン「ビュッフェ」事件(大阪地裁S61.7.30)
店長はコック、ウェイター等の従業員6、7名の管理、ウェイターの採用も一部
関与し、店長手当(2〜3万)を支給されていたが、タイムカードにより出退勤
を管理され、出退勤の自由はなく、又、仕事の内容も、店長の職務以外にも、
コック、ウェイター、レジ係、掃除等の全般に及んでいることから、店舗の
経営者と一体的な立場にあるとはいえず、監督もしくは管理の地位にある
者には当たらないとしたもの。
【関連リンク】
管理監督者判断基準、判例のページ
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