労働基準法 事業外のみなし労働時間制

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  事業外のみなし労働時間制

 ◆事業外のみなし労働時間制(労働基準法第38条の2)
  労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した
  場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したもの
  とみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて
  労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働
  省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働
  したものとみなす。
 2 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の
  過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で
  組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面に
  よる協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務
  の遂行に通常必要とされる時間とする。
 3 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に
  届け出なければならない。



 ◆事業場外労働の範囲(昭和63.1.1基発1号)
  事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるのは、事業場外
  業務に従事し、かつ、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間を
  算定することが困難な業務であること。
  したがって、次の場合のように、事業場外で業務に従事する場合であっても
  使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については、労働時間の
  算定が可能であるので、みなし労働時間制の適用はないものであること。
  1)何人かのグループで事業場外労働に従事する場合で、そのメンバーの
    中に労働時間の管理をする者がいる場合。
  2)事業場外で業務に従事するが、無線やポケットベル等によって随時使用
    者の指示を受けながら労働している場合。
  3)事業場において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具体的指示を受けた
   のち、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事業場にもどる場合。

 ◆一部事業場内労働の場合の算定(昭和63.3.14基発150号)
  みなし労働時間制による労働時間の算定の対象となるのは、事業場外で
  業務に従事した部分であり、労使協定についても、この部分について協定
  する。
  事業場内で労働した時間については別途把握しなければならない。
  そして、労働時間の一部を事業場内で労働した日の労働時間は、みなし
  労働時間制によって算定される事業場外で業務に従事した時間と、別途
  把握した事業場内における時間とを加えた時間となる。

 ◆みなし労働時間制の適用範囲(昭和63.1.1基発1号)
  事業場外労働のみなし労働時間制、専門業務型裁量労働制及び企画業務
  型裁量労働制に関する規定は、法4章の労働時間に関する規定の範囲に
  係る労働時間の算定について適用されるものであり、第6章の年少者及び
  女性の労働時間に関する規定に係る労働時間の算定については適用され
  ないものであること。
  また、みなし労働時間制が適用される場合であっても、休憩、深夜業、休日
  に関する規定の適用は排除されないものであること。
  労使協定はで定める労働時間が法定労働時間を超えない場合は、所轄
  労働基準監督署長への提出は不要である。
  また三六協定に付記して提出することも可能(様式9号の2)



                                





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