◆労使協定とは
労働者の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合、労働
組合がないときは労働者の過半数を代表する者と使用者との書面による
協定のことです。
労使協定の中には、所轄労働基準監督署長に届出を要するものと
要しないものがある。また、労使協定の中には、締結により免罰的効果が
生じるものと、締結後所轄労働基準監督署長へ届出て初めて効果が生じる
ものがある。
労使協定が必要な場合 |
届出 |
有効
期間 |
届出に係る
罰則規定 |
労働者からの申出により社内預金を管理するとき |
必要 |
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- |
購買代金などを賃金から一部控除して支払うとき |
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1ヶ月単位の変形労働時間制を採用するとき |
必要 |
必要 |
あり |
フレックスタイム制を採用するとき |
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1年単位の変形労働時間制を採用するとき |
必要 |
必要 |
あり |
1週間単位の非定型的変形労働時間制を採用するとき |
必要 |
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あり |
交替制など一斉休憩によらないとき |
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時間外労働・休日労働について定めるとき |
必要 |
必要 |
- |
事業外みなし労働時間制を採用するとき |
※必要 |
必要 |
あり |
専門業務型裁量労働制を採用するとき |
必要 |
必要 |
あり |
年次有給休暇の計画的付与を行なうとき |
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年次有給休暇取得日の賃金を健康保険の標準報酬日額で支払う制度のとき |
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※法定労働時間を超える場合は必要
預金管理協定と三六協定については、労使協定の締結の上、所轄労働
基準監督署長への届出により、初めて免罰的効力が生じる。
◆労使協定における労働者の過半数代表者の要件
次のいずれにも該当する者とする。
・法41条2号規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。
・法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される
投票、挙手等の方法による手続により選出された者であること。
・使用者は、労働者が過半数代表者であること若しくは過半数代表者に
なろうとしたこと又は過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として
不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
(労働基準法施行規則6条の2第1項、3項)
◆過半数で組織する労働組合がある場合(昭和23.4.5基発535号)
事業場に2つの組合があり、1つの組合は当該事業場の1/3の労働者で
組織されており、他の1つは当該事業場の2/3の労働者で組織されている
場合には、当該事業場の過半数で組織する労働組合と協定すれば足り、
他の労働組合と協定する必要はない。
※2/3の労働者で組織されている労働組合と協定すれば、その協定の
効力は、1/3の労働者で組織する労働組合の組合員にも効力が及ぶ。
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