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判例 整理解雇4要件
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判例 整理解雇四要件
労働契約と就業規則対策室判例整理解雇(労働大学事件)

  判例 整理解雇

 ◆労働大学(本訴)事件(東京地裁平成14年12月17日判決)

 (概要)
   Yは、労働運動の強化等の労働者教育事業を行うことを目的とする団体で
  あり、Xらは、昭和49年ないし昭和55年から、Yに雇用されている者である。
  Yは、昭和55年以降赤字経営が続いたため、賃金の減額、人員の削減、
  経費の削減等を実施したが、依然として赤字は解消せず、平成11年3月には
  希望退職の募集を行ったものの、応募者がいなかった。そこで、Yは、Xら
  3名に対し、平成11年11月25日、Yの就業規則26条4号「事業を廃止・縮小
  するなど、やむを得ない事業上の都合によるとき」に基づき、平成11年11月
  29日をもって解雇する旨の意思表示をした。

 (判決の要旨)
   本件解雇は、Yの就業規則26条4号の「やむを得ない事業上の都合」を
  理由とするものであるところ、この事由による解雇は、使用者の側における
  事業上の都合を理由とするものであり、解雇される労働者の責めに帰する
  ことができないのに、一方的に収入を得る手段を奪われるものであって、
  労働者に重大な不利益をもたらすものである。したがって、一応は前記の
  解雇事由に該当する場合であっても、解雇が客観的に合理的な理由を欠き
  社会通念上相当として是認できないときは、解雇は権利の濫用として無効
  になると解すべきであり、これは、使用者において人員削減の必要性
  あったかどうか解雇を回避するための努力を尽くしたかどうか、解雇対象者
  の選定が妥当であったかどうか、解雇手続が相当であったかどうか等の
  観点から具体的事情を検討し、これらを総合考慮して判断するのが相当で
  ある。
  Yは、現に倒産の危機にあったとはいえないが、従前のまま経営を続けると、
  近い将来存続が危ぶまれるような状況に陥る可能性が高かったといわざる
  を得ない。当時の社会情勢からみると、もはや売上げの増加を図ることは
  困難であったから、Yとしては、経営再建を実現するためには、まず経費を
  削減する方策を講じることが必要な状況にあったということができる。
  人員削減は、この経費削減のための一つの方策であるから、Yには何らかの
  人員削減の必要性があったと認められる。
   Yは、様々な方法で経費削減を実施したほか、平成H年3月、事務局職員
  を対象に希望退職者を募集したが、希望退職に応じた職員はいなかった。
  Yが希望退職者を募集した際に提示した退職金は180万円に過ぎなかった
  から、この条件で希望退職に応じる者が現れるとは期待しがたいが、Yの
  経営状況に照らすと、Yがこれ以上高額の退職金を提示することは困難と
  言わざるを得ない。そうすると、Yは、Xらの解雇を回避するために一応の
  努力をしたということができる。
   「適格性の有無」という人選基準は極めて抽象的であるから、これのみでは
  評価者の主観に左右され客観性を担保できないだけでなく、場合によっては
  懇意的な選定が行われるおそれがある。このような基準を適用する場合、
  評価の対象期間、項目、方法などの具体的な運用基準を設定した上で、
  できるだけ客観的に評価すべきである。
  しかし、Yが「適格性の有無」という人選基準について具体的な運用基準を
  設定した上で各職員の適格性の有無を検討したことの主張立証はない。
  YがXらの不適格性として主張するのは、Xらの勤務態度に関する個別の
  出来事であり、これが他の職員との比較でどのようであったかも判然と
  しない。〜中略〜
  このように、「適格性の有無」という人選基準は抽象的なものであり評価者
  の主観により左右されやすいものであるところ、客観的合理性を担保する
  方法で評価が行われた形跡がないこと、Yがこのような人選基準の存在を
  本件訴訟前に説明しなかったことに合理的理由が見いだせないだけでなく、
  Yが本件解雇当時これとは異なる人選基準を適用するかのような説明をして
  いたことからすると、「適格性の有無」という人選基準によって人選の合理性
  を基礎付けることはできない。
   以上によれば、本件解雇当時のYの経営状況に照らすと、何らかの人員
  削減の必要性が認められ、Yは解雇を回避するための一応の努力をしたと
  評価することができるが、合理的な人選基準によりXら3名を解雇対象者と
  して選定したとは認められない。
  Xらに対する本件解雇は、いずれも著しく不合理であり、社会的に相当とは
  いえないから、解雇権の濫用として無効というべきである。


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